日本皮膚科学会キャリア支援

安部正敏先生のコレ !

医療法人社団 廣仁会
札幌皮膚科クリニック院長

世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか?

世界を救った日本の薬

塚㟢朝子著 BLUE BACKS

2年続けて本稿のご依頼を頂いた。名誉といえばそれまでであるが、案外日皮会事務局本欄担当N氏が「あの男は日皮会誌に有益な論文一つ書かぬ。実にけしからぬ。しかし反面、金原出版の“皮膚科の臨床” には毎月エッセィを書く暇人である!」などと力説した結果であるのかもしれぬ。
剰え、N氏は“読者からまた読みたいという声がある”など心にもないお世辞を言い出し、いかにも嘘くさい。真相は神のみぞ知る。
しかし、筆者の方が一枚上手であり、斯様な事態に備え既に日皮会事務局にはスパイを放っている。早晩報告が届く手筈であり、そこは抜かりない。

このコーナーは“有名皮膚科医が2018年に感動した事項を軽いタッチで書く”のが主旨である。昨年初回は感動した映画を“JALの機内ビデオ”なんぞとうっかり書いてしまい、他のご高名な先生方とのあまりのレベルの違いに赤っ恥をかかされたが、もう騙されぬ。

2年連続依頼されることがわかっていれば、今回何食わぬ顔をして仏映画“黄昏の巴里でご冗談を”が良かった。仏語が芸術的に美しく、字幕をみてはならぬ!などと出来ぬ仏語に嘘八百を書き、レベルを他の有名な先生方に合わせることが出来たのであるが時既に遅く、虚偽をデッチ上げることなど不可能である。

という訳で、2018年の1冊は「世界を救った日本の薬」をお薦めしたい。
筆者も一応医学者の末席を汚すが、日本人薬学者が如何に世界の医療に貢献しているかが本書1 冊を精読することで容易に理解できる。皮膚科医にはお馴染みのイベルメクチン、ニボルマブ、ナルフラフィン塩酸塩や国際的大ヒット商品として有名なアンギオテンシン II受容体拮抗薬も登場し、読み物としても十分面白い。
本書を精読すると、我が国の未来の医学医療のあるべき姿を想像することが出来る。

手元のスマホが鳴った。流石はスパイであり公衆電話を使用し番号非通知である。徐に報告を受け仰天した。日皮会事務局に関する驚天動地の新事実である。是非会員全体で共有すべきであり、いざ詳記!...と思ったら文字数が尽きた。残念ながら来年度再依頼がなければ闇に葬られよう。
さて、読者からアンコールは来るのかどうか...日皮会事務局の秘密を暴くのは、他ならぬ今本稿をご覧の先生ご自身である! (昨年同様、恐らく日皮会事務局N氏はこの項にコメントを寄せるに違いない...)。

2度あることは3度ある...?(JDA事務局から)

読者の方から安部先生をもう一度!という声に応え、 ニュースレター第2号にも安部先生にご執筆頂くことが出来た。安部先生は奇特な皮膚科医であることをご存じである方も多いと思う。
皮膚科医としてもアベマトロジーという異名を持つ程ご高名であるが、それだけではない。いつぞやは、背中にビールサーバーを背負って懇親会に現れたこともあると聞く。恐るべし...
それはそうとして、前号で黒子である私を誌面上に引っ張りだし、今回もH Jungle With Tならぬ安部正敏 with Nとして原稿を書く羽目となった。
それにしても、事務局の新事実とは何か?次号に期待したい。(N)