日本皮膚科学会キャリア支援

西部支部からの報告

M&M相談会

2020

アンガーマネジメント講座

2020年10月24〜25日 開催分

レクチャー部「アンガーマネジメント講座」では講師として 広島大学の蓮沼直子先生をお迎えし、アンガーマネジメントを通して良好な人間関係を構築 したり、仕事のモチベーションアップに繋げたりするコツについてお話しいただきました。視聴者数は約160名でした。

M&M相談会

メンター
アンケート結果

相談会で出された質問と
提示した解決策について

皮膚科医としてのキャリアをどう決めていったのか?

  • ・自分や後輩医師の経験談を紹介し、目の前にチャンスが あれば飛び込む人生も面白いという思いを共有した。
  • ・育児中の女性医師に対しては、上司や周囲も遠慮してしまう部分もあるため、学会発表や留学などやりたいことがあれば自ら積極的に意思表明していった方がよいと伝えた。

家庭と仕事の時間的な両立、将来の子育てとの両立をどうしているか?

  • ・子育てをしながら時短勤務で復帰している事例や、子供が成長した後、関連病院の医長として赴任している事例を紹介した。
    大学院進学は一般的な選択肢ではないかもしれないが、研究経験が皮膚科医としての実力向上にも繋がるため、選択肢を広く持つことを提案した。
  • ・周囲の人や、家族からのサポートを遠慮なく受けること、子供が小さいうちの限られた期間と割り切り、ベビーシッターや家政婦など外部のサービスを利用するなどのアドバイスをした。

膠原病を専門にされていた前任者を引き継ぐことになった。専門性がまだないがどうしていけばよいか?

  • ・「膠原病」を専門にするべく方法を伝授した。今年の皮膚免役アレルギー学会に参加して演題内容をチェックすること、次年度は演題を出し、レジデントに発表させ、論文化していくこと、統計とデザイン講座を受講することなどを勧めた。

結婚や出産は遅いほうがよいか?

  • ・遅くても復帰後の不安や、健康上の不安もあるため、早くてもよいと回答した。早くに出産したからといって遠慮せずに、専門医に向けて仕事復帰し、落ち着いたら他の人のサポートをすればよいのではないか。
困ったこと、意見、感想、今後への提案など
  • ・相談に乗りながら、若い先生が一生懸命に仕事と向き合っていることに触れ、自身も励まされた。
  • ・女性メンティーの、出産後の仕事に対する不安については、女性メンターからのアドバイスは不可欠であったと考えた。
  • ・オンラインでタイムラグがあり、スムーズに会話ができない場面があった。
  • ・メンティーの先生は、医局に促されての参加であったが、最終的には満足されていた。このような交流会は今後も継続するべき重要な活動であると感じたが、さらに発展させるためには、あまり普及していない理由について問題を整理し、今後若手が自発的に参加するような方策を立てるなど、改善をする必要があると感じた。
  • ・いろいろなサポート体制が大学などで整ってきてはいるが、基本的な悩みは依然として変わらないと感じた。特に、周囲にロールモデルや相談できる相手がいない場合、M&M相談会が必要だと感じた。
  • ・それぞれの先生の皮膚科医人生を自分と重ね合わせることで刺激となり、相談会と相乗効果で満足度が高くなるため、昨年までセットでやっていたロールモデルの講演は重要だったのではないかと感じた。
  • ・1対1の相談会は、マッチングがうまくいかなかったときのリスクが大きいと感じた。

メンティー
アンケート結果

困ったこと、意見、感想、今後への提案など
  • ・「専門を見つける上で上司や人との出会いを大切にすること」(将来のサブスペシャリティーに関する相談に対して)
  • ・「周りにも助けを借りて、自分のやりたいことをきちんと伝えること、大学院は機会があればぜひチャレンジすべし」(子育て中の大学院、専門医試験、留学に関する相談に対して)
  • ・「今は50%の力でしかできなくても、続けていくことが大事」(日常の勉強の仕方に関する相談に対して)
相談会に参加した感想
  • ・グループでの面談に参加し、同じように悩んでいる先生の声が聞けたこともよかった。
  • ・自宅で気軽に参加することができ、よかった。
  • ・同僚の先生に促されて参加した。背中を押してくれる人がいないとなかなか参加までとはいかなかった。
  • ・サブスペシャリティーについて相談でき、私でも何かできるのではと思えた。
  • ・1対1は話しやすく、いろいろと伺うことができた。
  • ・緊張したが、参加することで自分の働き方、勉強の仕方を見直すきっかけとなった。
  • ・身近でご指導くださる先生方だけでなく、様々な環境の先生方のお話を伺える貴重な機会であり、今後も機会があれば参加したい。